こんにちは、南浦和で活躍している美容師 兼 ブログライターの渡邉 佑典です。
先日ご来店されたお客様です。
3、4週間前にカラーをされたそうですが、その施術に疑問を感じました。
と言うより、最近そんな美容師さん多くない?と思っているので記事にしてみます。
お客様自身も、同じ目に合わないためにもしっかりとした美容室選びは大切ですよ^^
目次
新規でご来店されたお客様が他店でされた対応に笑った
今回、お客様よりカラーリングのご予約をいただきました。
ご来店いただきカウンセリングをしていると、
『カラーをすると痛むから染めたくないんです。前回、痛まないカラーで染めたら傷んでしまった。
色も抜けやすくてすぐ黄色っぽくなってしまうし、いっそのこと黒にしたい。
まとまらずに広がってしまうし、扱いにくくてどうしようもない・・・。』
状況を整理していきます
『カラーをすると痛むから染めたくないんです。前回、痛まないカラーで染めたら傷んでしまった。』
一般的なカラー剤と言うのは基本的に アルカリ剤と過酸化水素水による“ブリーチ作用” と 色素と過酸化水素水による“発色”からなります。
このような反応を起こすことで、髪にはストレスがかかるためにダメージが発生します。
今回はネットで髪が痛まないと言う情報を出している美容室に行って、担当美容師さんにこのカラー剤は痛まないと言われた『イル○ナカラー』で染めたそうです。
確かに通常のカラー剤に比べると髪にかかる負担はかなり減らされている設計で作られていますが、やはり上記の通りダメージがなくなっている訳ではありません。
反応を弱めることで、ダメージを弱めることはできてもダメージの全てを0にすることはできません。
最近、イル○ナカラーで染めて失敗したと言うお客様がすごく多く感じます。
もちろん、カラー剤そのものは素晴らしいものですが結局は“使い手の知識と技術”でしょう。
色も抜けやすくてすぐ黄色っぽくなってしまうし、いっそのこと黒にしたい。
だいたい、僕に来るカラーの悩みの相談の大半は、色抜けが早い すぐに毛先が黄色っぽく抜ける です。
多くの場合、以前の美容室で言われたと言う内容を聞いていると
1、ダメージしているから
→トリートメントしましょう
2、髪質で抜けやすいから
→色を濃く入れましょう
3、アッシュ系は色抜けが早くて
→補色で補いましょう(だいたいが紫)
その対応は正しいのでしょうか。
まず、今回のケースも黄色っぽく抜けやすいお客様に対して、深いアッシュを選択 補色に紫を足して染めたそう。
結果は1週間で元に戻ったそうです。
この対応ではいけません。
まず僕は、お客様の髪質と今のヘアスタイルを拝見し、黒は重く見える 赤みが出やすくなってしまう リカバリーが難しいと言う点から黒染めは控えた方がいいとアドバイスしました。
その上で、黄みが出にくく 赤っぽくはならない 暗めの色と言うのを提案させていただきました。
こちらでもまとめておりますがしっかりとプロセスを立てて施術することが大切です。
まずは髪の色をどれくらい抜くか。
根元は黒いために明るくする必要がありますが、毛先はこれ以上色を抜く必要はありません。
メラニン色素はどれだけ残っているか。
髪の毛には真メラニンと亜メラニンというものが存在します。
真メラニン→黒〜褐色のメラニン色素のことを指します。
一般的にブラウン味と呼ばれているものです。
亜メラニン→赤〜黄色のメラニン色素のことを指します。
実はここの調整を行なっていないと髪の毛から黄みを消すことはほぼ不可能です。
補色よりも何よりも大切なのが亜メラニンを補うことです。
何色を使用するか。
あまり赤に寄せすぎずにナチュラル系の色を使用していきます。
そして最後のお悩み。
まとまらずに広がってしまうし、扱いにくくてどうしようもない・・・。
これに関しては理由は明白ですね。
まずは梳きすぎて毛先がスカスカ。
これでは髪は綺麗に見えず、はねます。
その上、量が少ない毛先はダメージを受けやすく、結果的に入り持ちが悪くなります。
【美髪希望の方必見】安易に梳いてくださいは危険!?梳かれすぎた髪に必ず訪れる末路・・
くせ毛にワンレンボブ、その上パーマをかける
くせ毛×ワンレンボブはナンセンス。
その上、広がりを抑える提案でパーマをかけただとぅ!?
しかも色落ちが早いのでカラーは濃く入れているくせにパーマを同日施術・・・。
もはや笑うしかないレベル(失笑)
【脱 縮毛矯正】私のくせ毛も生かしてショートヘアにできますか?
これではお客様が可哀想すぎる・・・。
ここまでを話して、まず安心していただくために30分かかりました。
しっかりと現状とどんな施術をしていくのかを理解していただいた上で進めていかないとお客様自身も納得できませんからね。
特に今回のお客様のように失敗を経験されていて美容室に不信感を抱いている方は絶対に必要です。
ここで僕も適当に扱ってしまっては美容室難民になってしまいます。
仕上がり
なんとか髪を下ろして過ごせるレベルにはなったかと思います。
伸ばしていきたいということで2cmほどしか整えていませんが、カットだけでもかなり違いを出していくこともできます。
ただし、まだ完璧ではないので引き続き修正していく必要はあります。
どんなにいいカラー剤でもそれを生かすも殺すも美容師次第ということを痛感しますね。
カットや提案もその場だけでなく、お客様が数ヶ月過ごしやすいかということを考える必要があります。
悲しい美容室難民を生まないためにも誠意を持った施術を心がけていきたいものです。
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