カラー解説

ジアミンの危険性と必要性について考える−ヘアカラーとの付き合い方

こんにちは 埼玉県 南浦和エリアで活動中の美容師 渡邉 佑典です。

 

みなさんも1度は髪を染めたことはありますよね。

美容室で染めた経験がある方、市販品を使用して自宅で染めた経験がある方と様々いらっしゃると思います。

 

普段何気なく使用しているヘアカラー剤には“ジアミン”という成分が配合されていることはご存知ですか??

意外と知られていないジアミンの危険性

 

正式にはパラフェニレンジアミンといい、ヘアカラーの成分の中で染料のことを指します。

簡単にいうと髪を染めた時の色を表現しているものですね。

 

 

白髪染めを経験されている方の多くはこのジアミンの危険性について認知されている方は多いとは言えません。

 

ジアミンアレルギーを引き起こす可能性

 

このジアミンという成分は強い毒性を持っており、アレルギーを引き起こす可能性があるということで知られております。

 

 

ジアミンアレルギーを発症すれば完治することはなく、かぶれや激しいかゆみなどの症状を誘発してしまいます。

最悪の場合はアナキラフィシーショックを引き起こし、呼吸困難など命に関わるケースも報告されています。

 

そんな高い危険性を持つジアミンはフィンランドなど一部の欧州の国では使用を禁止されていますが、日本ではドラックストアなどでも簡単に入手することができます。

 

 

危険性の高いジアミンが使われ続けているわけ

 

では、なぜ危険性の高いジアミンが使われ続けているのでしょうか。

それにはジアミンの高い能力に支持される秘密があります。

 

1、髪の内部からしっかりと綺麗に染まる

 

2、色持ちがいい

 

3、明るくしながら髪を染めることが可能

 

これだけ見てもメリットしか感じられません。

カラー剤からジアミンがなくなってしまうと、これらのどれもが叶わなくなってしまいます。

 

 

つまり、現代のヘアカラーの需要を満たすためにはジアミンという成分は必要不可欠ということですね。

ではどのようにヘアカラーを行なっていけばジアミンから受けるダメージリスクを減らしていくことができるのでしょうか。

 

危険性の高いジアミンとうまく付き合っていく方法

 

僕がお客様に提案している方法は2つあります。

 

1つ目はジアミンの濃度をコントロールしながら染めていく方法

 

 

通常のヘアカラーをジアミン濃度100%とすれば、その濃度を落として染めていきます。

実際、普通に染めていく場合であれば100%のジアミンは必要ないんですよね。

 

特にカラー頻度が高い方には30%〜70%ほどジアミン濃度を落として施術を行なっていきます。

ジアミン濃度を低くしても発色や色持ちを変えずに染めることもできるということをもっとたくさんの方に知ってもらいたいですね。

 

2つ目はノンジアミンカラーを周期に挟む方法です。

 

 

特にヘアカラーを月に1回以上行なっている方に提案をしています。

高頻度でジアミンカラーを繰り返しているとジアミンアレルギーの発症リスクは非常に高くなります。

 

そういった方にはジアミンカラー→ノンジアミンカラー→ジアミンカラー→ノンジアミンカラーと交互に繰り返して施術していくことをお勧めしております。

それだけでもジアミンカラーの年間施術回数をぐっと下げることができます。

 

ジアミンを含まないカラー剤は色持ちの悪さにデメリットがあるものの、月に1回ほどのペースであればさほど気にはなりません。

 

ジアミンアレルギーを発症されている方は染め方に気をつけましょう。

 

残念ながら、ジアミンアレルギーを発症されている方の場合は完治する方法は現段階ではありません。

ジアミンアレルギーであるということを受け入れて、ジアミンを含まないヘアカラー剤とうまく付き合っていきましょう。

 

主にノンジアミンカラーと呼ばれている“塩基性カラー”や“ヘナカラー”などジアミンを含まないヘアカラー剤であれば、施術を行うことも可能なので染める際はそういったものを利用するようにしましょう。

 

ただし、残念ながら市販品の中にはノンジアミンカラーと記載があってもジアミンが含まれているものなどもあり、度々問題になることもあります。

 

 

ヘアカラーを行う場合は知識のある美容師さんに相談してから染めていくことをお勧めします。

万が一、自分で行う場合はパッチテストなどを行なってアレルギー反応が出ないことを確認してから使用するようにしましょう。

 

まとめ

 

ジアミンという成分は毒性があり、アレルギーを引き起こす可能性があるという事実はあります。

その反面、高いパフォーマンス力から現代のヘアカラーにおいては必要不可欠な成分とも言えます。

 

大切なのはジアミンアレルギーの発症リスクを抑えながら、長くヘアカラーを楽しめるように施術をしていくことです。

今一度使用している薬剤の危険性をよーく理解し、付き合い方を考えていく必要があるのではないでしょうか。

 

また、この情報社会の中で調べればたくさんの方の意見が出てきます。

しかし、その全てが事実ではないということも頭の片隅に入れておきましょう。

 

特にすでにジアミンアレルギーを発症している方にとっては非常にシビアな問題でもあります。

安易にネットを信じて使用するのは控えましょう。

 

何か疑問点やわからないことがあればお気軽に御相談ください。

 

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